こんにちは。心理士の佐原です。
今回は発達障害についてのお話をしようと思います。
有名人がカミングアウトしたり、メディアで取り上げられることも増え、名前は聞いたことがある人が多いのではと思います。
発達障害はどのように診断され、どのような対応方法があるのでしょうか。

●発達障害の診断
発達障害の方は、ご自身や周囲が違和感を覚えることから気付かれることが多いです。
発達障害の特性は非常に多岐にわたるため今回は書ききれませんが、ほんの一例を挙げます。
・コミュニケーションの取り方が独特だったり、興味を示さないことがある。
・好きなものが限定的で、それに固執しているように見える。
・リズムが崩れることが苦手。些細な変化でパニックになってしまう。
・ずっと体が動いていたり、頭の中が忙しい場合も。
・学習は理解できるのに、計算だけ苦手、文字の書き取りだけ苦手等、限定的な困難さ。
・周囲からの刺激に敏感すぎる、鈍感すぎる。
上記のような特徴から、生きづらさを感じ、受診されるケースが多いでしょう。
医療機関に来られると、まずは今までの聞き取りをします。
その後、必要に応じて検査を行い、アンバランスさや特性を見て診断に至ります。
●対応方法
周囲への不適応による気分の落ち込みなど、発達障害からくる二次障害といわれるものへの投薬治療が行われます。
また、注意集中のアンバランスがある方も、投薬治療が選択されることがあります。
本人や周囲が自分の特性を正しく理解できるようなサポートが必要です。
今までの不適応が「自分のせい」から「脳機能のせい」に転換できることで安心される場合も多くあります。
苦手なことに関して可能な所は環境を調整して対応します。
気が散ってしまうときは、作業空間に余計なものを置かない、壁側を向く机の配置にするなどがあります。
カウンセリングやグループワークも有効で、障害受容と苦手な場面への対応方法などを個別で話していくことで、より社会適応を高めていくことができます。
当院では「成人の発達障害」についての診断を行うことができます。お気軽にご相談ください。