
乾燥に負けない肌へ!市販と医療用
保湿剤(クリーム・ローション)の選び方
師走に入り、朝晩の冷え込みがいっそう厳しくなってまいりました。皆様、体調など崩されていませんでしょうか。
さて、空気が乾燥するこの時期、多くの患者様からご相談いただくのが「保湿ケア」についてです。
「市販のクリームを塗っても追いつかない」
「どの保湿剤を選べばいいかわからない」という声もよく耳にします。
そこで今回は、乾燥に負けない肌を作るための「保湿剤の選び方」を解説します。
医療用と市販品の違いや、症状に合わせたテクスチャーの使い分けなど、知っておくと役立つ知識をまとめました。
皆様の参考になれば幸いです。
Q1:冬の保湿剤を選ぶとき、どのような成分に注目すべきですか?
乾燥に負けない肌を作るには、肌のバリア機能を補い、水分を保持する成分がカギとなります。特に注目すべきは以下の3つの成分です。
- セラミド
肌の角質層にもともと存在する保湿成分で、細胞と細胞の間で水分をつなぎ止め、バリア機能を強化する「肌のセメント」のような役割を果たします。 - ヒアルロン酸
非常に高い保水力があり、水分を抱え込む働きがあります。 - ヘパリン類似物質:
医療用保湿剤の主成分の一つ。保湿効果に加え、血行促進作用や抗炎症作用もあり、皮膚の乾燥による症状を改善する効果が期待できます。
市販品を選ぶ際は、これらの成分が配合されているか確認すると良いでしょう。
Q2:市販のハンドクリームやボディクリームを使っても乾燥が治りません。どうしたら良いですか?
市販の保湿剤で効果を感じられない場合、以下の原因が考えられます。
- 使用量が不足している
保湿剤はケチらず、塗った部位が少しテカる程度(ティッシュがくっつく程度)の量を使いましょう。量が少ないと、すぐに効果が薄れてしまいます。
- バリア機能の低下が重度
乾燥が進行して皮脂欠乏性湿疹などの皮膚炎になっている可能性があります。
この状態では、市販の保湿剤だけでは改善しません。
- 医療用保湿剤が必要
医療機関で処方される保湿剤(ヘパリン類似物質など)は、医薬品として乾燥性皮膚疾患の治療を目的に作られており、保湿力が非常に高いです。
市販薬で改善が見られない場合は、医療用保湿剤の処方をご相談ください。
Q3:クリーム、ローション、軟膏(バーム)など、種類はどう使い分けるべきですか?
油分の量が多いものほど保護力が高く、乾燥がひどい部位に適しています。
- ローション
水分が多く伸びが良い。顔や広範囲、日中の使用に。 - クリーム
水分と油分のバランスが良い。
全身、特に乾燥が気になる部位(手足など)に。 - 軟膏(バーム)
油分が多く、皮膚をしっかり密封。ひび割れ、かかと、夜間の集中ケアなど、重度の乾燥に。
部位や季節、乾燥の程度によって使い分けることが大切です。
乾燥がひどくなる冬は、特に油分が多い軟膏を部分的に使うことをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。
冬の頑固な乾燥を防ぐ鍵は
「バリア機能を補う成分選び」と「症状や部位に合わせた使い分け」、そして「十分な塗布量」です。
毎日スキンケアをしているのにカサつきが治らない場合は、成分を見直したり、クリームをローションに変えてみたりと、今回ご紹介したポイントをぜひ試してみてください。
もし、市販のケアを続けても改善が見られない、あるいは痒みや赤みが強い場合は、単なる乾燥肌ではなく治療が必要な状態かもしれません。
その際は我慢せずに、早めにご相談ください。
適切な診断と処方薬を使用することで、早期に症状が落ち着くことも少なくありません。
これから寒さが一段と厳しくなりますが、ご自身の肌に合った正しい保湿ケアでバリア機能を守り、潤いのある健やかな肌で冬を乗り切りましょう。
お困りの際にはいつでもご相談ください。
この記事を書いた人
皮膚科専門医 野尻 万紀子
診療日 毎週月曜日午前
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